「住宅診断、無料です」という案内を見かけることがあります。診断にはちゃんと人と時間と手間がかかるのに、なぜ無料にできるのか。怒られそうですが、正直に書いておきます。
無料の点検には、費用の出どころがある
世の中に、本当のただはありません。診断が無料でできているなら、その費用はどこか別から出ています。多くの場合、出どころは「そのあとの工事」か「物件の仲介」です。
つまり、診断したあとにリフォーム工事を受注できる、あるいは家の売買を仲介できる。そこで利益が出るから、入り口の点検をサービスにできる、という仕組みです。仕組みそのものは違法ではありませんし、丁寧な会社もたくさんあります。
問題は「誰のために診ているか」がずれること
気をつけたいのは、診る人と工事を売る人が同じだと、報告書がだんだん営業資料に近づいていくことです。指摘を増やせば工事が増える。人は悪意がなくても、自分の財布に有利なほうへ目盛りが少しずつずれます。
買う人が知りたいのは「直すと儲かる場所」ではなく、「この家を買って大丈夫か」です。この二つは、似ているようで向いている方向が逆のことがあります。
家見が有料な理由
家見は診断料だけで成り立っています。リフォーム部門を持たず、仲介もせず、他社からの紹介料も受け取りません。だから報告書に書くことを、盛る理由も隠す理由も、最初からありません。
有料であることは、第三者でいるための仕組みです。料金は安くありませんが、「あなたの財布の味方ですよ」という立場を、お金の流れで守るための値段だと思っていただければと思います。

